今回は、国語科 U先生の学生時代のお話です。


私は学生時代アメリカンフットボールをしていました。そのときの同級生で、ランニングバックというポジションのチームメイトがいました。ランニングバックというのは、ボールを持って走り、得点するポジションです。攻撃側、オフェンスの主役ですね。ちなみに私はそのランニングバックをタックルして止めるポジションでした。

彼は体格的にもそれほど恵まれているとは言えず、足も特別速いというわけではありません。スポーツマンとしては、地味なタイプです。それにも関わらず、私たちが所属するリーグでは、彼は得点率No.1の、誰もが認める名プレイヤー、名ランニングバックだったのです。「こんな地味な男が…なぜ!?」当時の私は、それが不思議でなりませんでした。

ところがある日の練習で、私は彼がNo.1ランニングバックである「秘密」を知ることになるのです。
フリー練習のとき、偶然彼と私がマンツーマンで練習をする機会がありました。ボールを持って走ってくる彼を私がタックルするという、単純な練習でした。最初はフォームを確認するだけのものでしたが、そこは血気盛んな若者同士、次第にヒートアップして、しまいには本気のぶつかり合いに発展です。それこそ試合さながらの突進とタックルが、幾度もくり返されました。

本気の突進を、黙々と繰り返す彼。「もうそろそろ、ええんとちゃう?」と想いながら、仕方なくつきあう私。そして、何度目かのタックルのとき…私はあることに気がつきました。私がタックルで彼を止めるたびに、彼は必ず「ゥアーッ!」と、声を出していたのです。

休憩中、私は彼にその理由を聞いてみました。彼の返事はこうです。
「俺はタックルされて『もうあかん』と感じても、必ず『でも、あと1歩だけ前に進もう!』と思って力を振り絞るんや。そのときに『ゥアーッ!』って声を出すと、不思議と最後の1歩を引き出すことができるんや。」

そのときの彼の言葉に強烈な説得力を感じたのを、今でも覚えています。そうです、体が大きいとか足が速いとかといった「才能」に決して恵まれているとは言えない彼は、愚直なほど基本の練習を繰り返すことと、もう限界だと思ってからの「最後の一歩」の努力によって「No.1ランニングバック」となったのです。2番手、3番手ではありません。1番手、No.1です!


彼のアメリカンフットボールに取り組む姿勢は、今でも私の記憶に強く刻まれています。そして今、私は馬渕教室の教師として、皆さんに同じことをお伝えしたいのです。成長のために大切な、2つのポイントです。

  • ◆ 日々の勉強に、地道に繰り返し取り組む。
  • ◆ もう限界だと思ってからのあと一歩

そんな勉強(練習)を継続することで成長し、それぞれが「自分史上No.1」となって入試に臨んでください。あなたも、頑張って取り組んだスポーツでの達成感や爽快感に負けない「最高の高校受験」を、馬渕教室で経験してください。


例えば、もう覚えたと思ってからのあと1回の覚え直し!
例えば、もう終わったと思ってからのあと1問、あと1ページの問題演習!
例えば、もう充分勉強したと思ってからのあと10分!

あなたも、もう限界と思ってからの「あと1歩」の勉強にチャレンジしてみませんか?
今まで気づかなかった「No.1の自分」の姿が、見えてくるかもしれませんよ。