夏期講習会真っ只中、皆さん成績アップに向けて頑張っていますか?毎年たくさんの生徒が馬渕の夏期講習会で力を付け、合格へ大きく一歩前進しています。

今日は結晶に関する私の体験をお話しします。私は中学2年生の夏休みに理科の自由研究でミョウバンの結晶を作りました。ミョウバンの結晶は八面体の非常に綺麗な形をしています。当時から理科が好きだった私は「できるだけ大きな結晶が作りたい!」そう思って父親に頼み込んで容量2リットルの巨大なビーカーを買ってもらいました。次は図書館で結晶を大きくする方法を調べ、ミョウバンの飽和水溶液を、とにかく“ゆっくり冷やす”ことがポイントだと知りました。(急激に冷やすと細かな結晶しかできません。)そこで私は大きなビーカーが入る発泡スチロールを手に入れ、冷めにくいように回りにもお湯を入れたり、毛布で包んだりと、失敗と工夫を重ねながら、ついに1週間かけてゆっくり冷やすことに成功し、大人のにぎりこぶし程の大きなミョウバンの結晶を完成させました。

私の経験を皆さんはどのように感じますか?大きな結晶の作り方なんて、テストに出ないから役に立たないと感じる人もいるかもしれませんね。もちろん当時の私もただ、大きな結晶を作ったことに満足していたのですが、実はこの経験が他の勉強をする時にも役に立ったのです。

火山周辺にできる岩石には、「火山岩」と「深成岩」の2種類があります。「火山岩は斑状組織」「深成岩は等粒状組織」というのは入試でもよく出題されますね。比較的“大きな”結晶からなる等粒状組織のでき方は「地下深くでマグマが“ゆっくり”冷え固まってできる」と習ったことがあるでしょう。これはまさに大きなミョウバンの結晶を作るときのポイントと同じなのです。このように、興味のある事柄について、一歩踏み込んで学習してみて下さい。それが、いつかまた違ったところで、あなたの勉強に役立つことがあるでしょう。

皆さんはどんなことに興味がありますか。社会が好きな人なら歴史上の人物について詳しく調べたり、英語が好きな人なら、英単語の語源について深く調べてみるのもいいかもしれません。

ちなみにその時作った結晶は、中学校の先生にすごく褒められたところまでは良かったのですが、「理科室に飾るからもらうね」と言われ、控えめな性格だった私は「返して欲しい」とも言えず、ついに私の手には戻ってきませんでした(笑)。しかし、その時のワクワク感は、今でもずっと心に残っています。皆さんも、この夏休みの機会に是非、自分の興味を深めてみてはどうでしょうか。